「債券」とは? 投資初心者向けの簡単解説

経済ニュースでよく耳にする「債券」

「投資と関係ありそうな感じはするんだけど
どういう意味なのか、詳しい事はよく分からない」

こう思う方も多いと思います

そんな方のために今回は「債券」について解説したいと思います

この記事を読む事で以下の問題が解決します
・債権について、おおまかなイメージがつかめます

・債権と利子の関係が理解できます

・利子の変動がどのようなメカニズムで起こっているのかが理解できます

債券とは、簡単に「借金」のこと

債券とは簡単に言うと「借金」、「お金の貸し借り」のことです


「債券」とは一種の「借用証書」の様なもので、
「お金を貸した証明書」であり、「後日、お金を返してもらう権利証」です

お金の貸し借りの場面では「借りる側」が「貸す側」に「借用証書」を発行します
よりフォーマルなものを「金銭消費貸借契約書」と言います


関連記事▶金銭消費貸借契約とは

貸すと利子がついて返ってくる

債券とは「お金を貸した証明書」と言いましたが、言い換えると
「貸したお金に、利子を付けて返してもらう権利」という事も出来ます



債券には通常の借金とは違う特徴があります
・流動性
・売買が可能
・発行体による信用の高さ


なぜお金を貸すのかというと、増えて返ってくるのを期待するからです
つまり、利子をもらえるからです
利子がもらえなかったら、誰もお金を貸しません
つまりこれは投資です

投資ですから、当然リスクがあります
それは返ってこないというリスクです

もう少し正確に言うと、債権とは貸したお金に利子を付けて返してもらう「権利」の事です
有しているのが「権利」だけですので、発行体が返せない状況になったらその権利は行使されません

いろんなところが発行している

債権を発行している発行体には規模の面でレイヤーがあり、その中でも種類があります
以下にその一例を挙げます

誰の借金かというと、「債券」を発行している団体や組織です
これを発行体と言います

国債

正確には政府で、一番大きい経済主体です
政府の歳入は税金と

海外の政府も発行しており、世界ではアメリカの国債が一番信用があります

政府も財政破綻する事があり、完全に無リスクではありません

地方公共団体

地方債

地方自治体とも言い、要するに県や市など、地方の役所です
「地方債」と言います
こちらも信用度は高いのですが、過去には
過去に夕張市(北海道)が破綻しましたが、夕張の地方債は

企業

社債(事業債)

企業が資金調達のために発行する債券

関連記事▶バランスシートとは(DebtとEquity)

その他

その他、銀行や、地方公共団体金融機構などがありますが、ほとんど買えない

有名かつ、安全なのは国債

国債は個人が購入できる債権の中でも最も安全な資産と言えます
よって、一番安全な金融商品であるがゆえに、金利も一番低くなっています

主な種類は
1.変動10年
2.固定5年
3.固定3年
の3種類があります

毎月発行しており、1万円から購入が可能で
銀行や、証券会社などの金融機関で購入が出来ます


関連記事▶国債とは

利子(クーポン)

債権を購入すると、利子が付きます
その配当頻度は半年に一回から一年に一回ある事が多く、満期が来たら、元本が返ってきます

格付け

投資の世界には「格付け」というものがあります
これは外部機関が、企業や、債権等の安全度合の格付けを行っています

デフォルト

上記のいずれの発行体も倒産や、財政破綻の可能性があります
この財政破綻する事を「デフォルト」と言います
財政破綻をすると、貸したお金が返ってこない訳ですから、リスクになります
事実、過去には破綻した国家や、自治体が国内外問わずあります

国だとギリシャやアルゼンチン、地方自治体だと夕張市などがあります

利子はお金のレンタル料

利子について、いまいちピンとこない方もいるかもしれません
そこで、TSUTAYAでDVDを借りる事を想像してみて下さい
そのレンタルDVDが「債権」つまり「お金」で
期間が長ければ、レンタル料(利子)が高くなります

金利の高さはリスク度合いに比例する

上記でも述べたように、レンタル期間が長いと、レンタル料が上がるように、
お金を借りる期間が長いほど、金利が上がる仕組みになっています
それは、期間が長くなれば、返ってこないリスクが高まるからです
金利はリスクに応じて高くなるのが普通です
ですから、発行体の信用にも大きく影響されます

金利が決まるメカニズム

金利は、市場の需要と供給で決まります

将来その国の景気が良くなっていくだろうと、国民が感じている場合、株や不動産など、リスクが高くても、利回りが高い商品を買うようになります
そのため、金利が低い国債を売却する傾向があります

その逆で、将来景気が悪くなると、国民が感じている場合、リスクが取れませんから、ほとんど元本保証に近い国債などの無リスク資産を購入する傾向にあります

債権の知識があると騙されにくくなる?

債権はとても地味で、目立たない存在かもしれませんが、実はとても大切です

リスクフリーレート

このように、資産にはリスクに応じて金利が上昇するという特性があるのですが、
一番リスクが少なく、安全な水準にある金利の事をリスクフリーレートと言います

リスクフリーレートにはいくつか考え方がありますが、日本だと長期10年国債の金利が一般的です

お金を増やそうとする投資家は、どこにお金を渡したら一番安全に増えるかを考えます
金利が高くても返ってこなければ意味はありませんし、帰ってきても金利が無いのでは意味がありません

そこで、

上記のリスクフリーレートを把握しておくことはとても重要です
なぜなら、その金利が一番安全な市場金利だからです
そして、その金利を元に

まとめ

  • 債権とは借金のこと(貸したお金に利子を付けて返してもらう権利)
  • 利子はお金のレンタル料
  • 貸す相手によっては、返ってこない場合がある
  • 金利の高さはリスクに比例する
  • 一番安全なのは国債

今回は債権について解説しました
債権についての理解が深まったのではないでしょうか?
債権と金利はセットである、という事も理解していただけたかと思います

金利についてさらに詳しく知りたい方は、別の記事も参考にしてみて下さい

今日の一言

貧すれば鈍する

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